2026/07/10 13:26

世界レベルの作品を遺した二人のエングレーヴィング(ビュラン)作家、渡辺千尋(1944–2009 東京生まれ長崎育ち)と門坂流(1948–2014 京都生まれ)。
遺された貴重な作品(エングレーヴィング、メゾチント、油彩、ドローイングなど)より各20点余を厳選。
企画協力いただいた相馬俊樹氏のテキストと共にご紹介いたします。

渡辺千尋は当画廊初紹介のメゾチント作品をメインに、エングレーヴィングと油彩を展示。静寂の中に不穏な気配すら感じさせる表現力は、銅版画でありながら版画の域を超えています。

門坂流は当画廊初紹介のドローイング作品をメインに、エングレーヴィングと希少な油彩を展示。「…自然界には輪郭線がない」と交わらない超絶的な「線描のみ」で万物を描き、多くの秀作を産みだしました。

同じ黒・同じ手法でも、全く異なるエネルギーを放つ二人のアーティストの作品をお楽しみください。

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1944年東京生まれ、1954年長崎市へ転居、「東京生まれ長崎育ち」と公言する。舞台美術やデザインの仕事をする一方、油彩・ペン画など様々な技法で絵画作品を発表。1978年に銅版画(ビュラン)に出合う。1996年、長崎県有家町(現・南島原市)の依頼で、16世紀末のキリシタン銅版画《セビリアの聖母》を復刻、1998年にローマ法王に献上した。2001年、復刻の軌跡を綴った著書『殉教(マルチル)の刻印』で〈第8回小学館ノンフィクション大賞・優秀賞〉を受賞。2009年永眠。没後の主な展覧会:「渡辺千尋 復刻の聖母」(2013–14 練馬区立美術館)、「象の風景、ふたたび。」(2014 不忍画廊)、「渡辺千尋展」(2014 長崎県美術館)、「幻想のフラヌール―版画家たちの夢・現・幻」(2024 町田市立国際版画美術館)、「生誕80年─渡辺千尋の銅版画」(2024 長崎県美術館)ほか

1948年 京都市生まれ。1968年 東京藝術大学油絵科入学(同期に建石修志、智内兄助、辰野登恵子、柴田敏雄)、1973年から鉛筆・ペンによる制作を開始、装幀や挿絵などの仕事多数。1985年頃からエングレーヴィング(銅版画)手法を研究。2014年永眠。
主な展覧会:「流紋」(1987 INAXギャラリー *初個展)、「門坂流・グラフィックの世界展」(1991 伊勢丹新宿店)、「門坂流 Selected Works 1985-2003」(2004 不忍画廊)、「幻想のフラヌール―版画家たちの夢・現・幻」(2024 町田市立国際版画美術館)ほか
出版:『風力の学派―門坂流作品集』(1988 ぎょうせい)、『門坂流作品集 百年の預言』(2000 朝日新聞連載・髙樹のぶ子『百年の預言』装画集)、『Ryu KADOSAKA Drawing Works I』(2006 不忍画廊)、『Engraving』(2013 不忍画廊)ほか
パブリックコレクション:町田市立国際版画美術館(ほぼ全版画収蔵)、黒部市美術館、A.D.A.F.A.(イタリア)ほか

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〈幻想のパランプセスト 渡辺千尋 × 門坂 流〉
https://shinobazu.com/exhibition-20260711/

会期|2026.7.11(土) – 8.1(土) 12:00–18:00 ※休廊日:月・火・水・祝日
会場|不忍画廊 (〒103-0027 東京都中央区日本橋3-8-6 第2中央ビル4階)